バルトルト・クイケンも一目置く注目の若手団体!レゾンブルによるフランソワ・クープラン:『諸国の人びと』J.S.バッハのアリアとの聴き比べも面白い注目盤2006年に結成されたばかりの新進気鋭の古楽演奏団体「レゾンブル(Les Ombres)」が、「AMBRONAY」レーベルより注目のセカンド・アルバムをリリース。ファースト・アルバム(AMY301)ではコモン・ド・ブラモンの作品を取り上げた超希少なプログラムが話題となったレゾンブルですが、今回彼らが取り上げたのはF.クープランの代表作『諸国の人びと』。 このアルバムで特筆すべきは、組曲のラストにJ.S.バッハのオルガン曲が付随していることでしょう。というのも、このアリア ヘ長調 BWV587は、『諸国の人びと』の『神聖ローマ帝国の人々』から第1曲目をバッハが編曲したものなのです(バッハの手によるものではないという説もありますが)。『ピエモンテの人びと』の最後の曲が流れた後、しっかりとした間を置いてからアラールによるオルガンの演奏が始まるというプログラム構成。フランスとドイツ、2人の作曲家の交差点を示してくれる、ちょっとしたエスプリの効いた興味深いアルバムに仕上がっています! 『諸国の人びと』という題名の通り、フランス、スペイン、神聖ローマ、ピエモンテ(現在はイタリア圏ですが、以前はフランス貴族のサヴォワ家が統治した地域)という4つの国の人々を表した本作。コレッリの合奏協奏曲を強く思わせる作風ですが、舞曲の穏やかなリズム感と気品あふれる優雅な旋律はF.クープラン、ひいてはフランス・バロックならではの魅力といえましょうか。ゆったりとしたリズムの中に遊び心のように散りばめられたイネガルな装飾も美しく、古楽器ならではの暖かみのあるハーモニーと共にしっとりと聴き入る傑作です。 演奏を担当するレゾンブルは、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者のマルゴ・ブロンシャールと、フラウト・トラヴェルソ奏者のシルヴァン・サルトルによって結成されたアンサンブル団体。バロック界の次代を担う注目の若手団体としてB.クイケンやJ.クリステンセンらからも一目置かれ、フランスを中心に高い評価を集めている期待の若手実力派です。早くも日本を含め世界的なツアーを行っており、今後のさらなる飛躍に注目必至の団体です!(キングインターナショナル)【収録情報】F.クープラン:『諸国の人びと』-3声の合奏のソナタと組曲(全曲)CD1:・フランス人・スペイン人CD2:・神聖ローマ帝国の人びと・ピエモンテの人びと・J.S.バッハ:アリア ヘ長調 BWV587(終曲ジーグのあと) レゾンブル ベンジャミン・アラール(オルガン) マルゴ・ブロンシャール&シルヴァン・サルトル(芸術監督) 録音時期:2012年4月1-9日 録音場所:フランス、リヨン、ランテルヌ聖堂 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV