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20〜21世紀カタルーニャ、18〜19世紀ライプツィヒ、ふたつのつながりが生んだアルバムロマン派時代に響いたバッハをあざやかに再現カタルーニャのチェリスト、パブロ・カザルスが積極的に全曲を取り上げたことで世の中に広く普及したバッハの無伴奏チェロ組曲。同じカタルーニャ出身であるヴァイオリニスト、ホルヘ・ヒメネスも、このチェリストの偉大さにおおきな敬意を表しています。 とは言っても、カザルス以前にこの作品がまったく顧みられなかったわけではありません。19世紀のライプツィヒではメンデルスゾーンが『マタイ受難曲』を蘇演(1841年)してバッハ・リヴァイヴァルの機運が高まり、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲(1844年)の初演者でもあるフェルディナンド・ダヴィッドが無伴奏チェロ組曲をヴァイオリン用に編曲(1866年)しています。当時としては珍しく演奏上の指示がたくさん書き込まれた楽譜で、ロマン派時代におけるバッハ受用のありかたを示す重要な資料でもあります。調性は楽器の調弦に合わせて自然に弾けるように、第5番までが完全5度上に移されています。 ヒメネスはこの編曲版を、1850年製オリジナルのロマン派の弓と、ガット弦を張ったヴァイオリンを用いて、当時のゲヴァントハウスのオーケストラで使われていたピッチ(A=447Hz)を採用して演奏。19世紀に響いたであろうバッハが鮮やかによみがえります。 ヒメネスの「バッハ再考」シリーズ、第1弾は彼自身の編曲によるヴァイオリン版ゴルトベルク変奏曲。こちらも要注目です。(輸入元情報)(写真 輸入元提供)【収録情報】J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 BWV.1007-1012(F.ダヴィッド編、ヴァイオリン独奏版 1866年ライプツィヒ)Disc1● 第1番ト長調 BWV.1007(ニ長調で演奏)● 第2番ニ短調 BWV.1008(イ短調で演奏)● 第3番ハ長調 BWV.1009(ト長調で演奏)Disc2● 第4番変ホ長調 BWV.1010(変ロ長調で演奏)● 第5番ハ短調 BWV.1011(ト短調で演奏)● 第6番ニ長調 BWV.1012 ホルヘ・ヒメネス(ヴァイオリン/1680年フランチェスコ・ルッジェーリ製) 録音時期:2023年1月15-19日 録音場所:マドリード、ロブレド・デ・チャベラ、VNスタジオ 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV
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