「ベートーヴェンは、やはりフツウじゃない作曲家なのです」--大作曲家たちの“すごさ”“素晴らしさ”が楽しくわかる! すべてのクラシック音楽ファン座右の書、日本クラシック界の重鎮・池辺晋一郎の代表著作『音符たち』シリーズ(作曲家別10作+傑作集、計11作)。最終巻『大作曲家たちの音符たち』刊行にあわせ、特に人気の高いバッハ、モーツァルト、ブラームス、ベートーヴェンを新装版で一挙刊行!!「こむずかしそうな学者的解説やアナリーゼは避け、名曲の楽譜に並んだ“音符たち”の、いわば『行間』から裏側をのぞき、そこからオッと思える芽を見つけ、摘み取り、いじくりまわしてみるーーそれらを『同業者』として作曲家の立場で行う」という同シリーズのコンセプトのもと、どの作曲家より重要な存在のベートーヴェンが創り上げた名曲の名曲たるゆえんを、軽妙洒脱な筆致で説き明かす。はじめに第1章ーー振り子の原理 交響曲第1番第2章ーー「大公」に対抗する曲、なし ピアノ三重奏曲第7番「大公」第3章ーー振幅の大きな名曲 クロイツェル・ソナタ第4章ーー緻密、重厚なゲキバン 序曲「エグモント」第5章ーー意図の貫徹 ピアノ協奏曲第4番第6章ーーナイーブの極、ナイーブな曲 ピアノ・ソナタ第14番「月光」第7章ーーもっと楽器を! 交響曲第7番第8章ーーブーメランのおいしい戻りかた チェロ・ソナタ第3番第9章ーー個性的な3曲のワンセット 弦楽四重奏曲第7〜9番第10章ーーアデライーデ 歌を忘れないで第11章ーー運命の弟という運命(さだめ) 交響曲第6番「田園」第12章ーー足どり大きく、でも緻密 ミサ・ソレムニス第13章ーー森か、石か、あるいは森の石! ワルトシュタイン・ソナタ第14章ーー「あぶり出し」の面白さ 交響曲第3番「英雄」のスケルツォ第15章ーーやはりすごい曲ですよ…… ピアノ協奏曲第5番「皇帝」第16章ーー人生を振り返って…… 弦楽四重奏曲第16番第17章ーー草々・敬具・かしこ……挨拶をきちんと ヴァイオリン協奏曲第18章ーー気楽に? 律義に? 三重奏曲、六重奏曲など第19章ーー運命に立ち向かって…… 交響曲第5番第20章ーー少年は巨人を目指す 3つの選帝侯ソナタ第21章ーー日陰に咲いた優しい花 交響曲第4番第22章ーー春の陽は、のたりのたりかな ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」第23章ーー愛するにはあまりに崇高? オペラ「フィデリオ」第24章ーーシンプルなのに普遍的な「歓喜の歌」 交響曲第9番