19世紀の空気を鮮やかに描き出す1枚詩人ポール・ブールジェは若き日のドビュッシーがインスピレーションを受けたひとりだと言われます。ドビュッシーがブールジェの『美しき夕べ』をテクストに歌曲を書いたのは1883年でした。数回の万国博覧会を通じフランスがヨーロッパ文化の中心として栄えようとしていた時代。新しい世紀に向け、音楽の分野では、いわゆる「印象主義」が芽吹こうとしていた時代です。 アルバム『印象の軌跡』は、その時代をリードしたふたり、ドビュッシーとラヴェルの音楽をノルウェーの音楽家が「今」の感覚と思考で見つめたアルバムです。 アンデシュ・シェルベリ・ニルソン[1983-] はオスロ生まれ。オスロ、ベルリン、ストックホルムで学び、2008年からハルダンゲル音楽祭の芸術監督に就任。スヴァイヌング・ビェラン[1970-]はスタヴァンゲル生まれ。ザルツブルクとベルリンでハンス・レイグラーフに学び、1999年にノルウェー・コンサート協会の最優秀若手ソロ奏者に選ばれた後、ノルウェーの音楽シーンを中心に活動を続けています。 ドビュッシーの『美しき夕べ』はハイフェッツ、同じく『亜麻色の髪の乙女』はドビュッシーの友人アーサー・ハートマンの編曲、ラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』はシェルベリ・ニルソンとビェランの編曲による編曲で演奏されます。印象主義の美しい残像。作曲家のヴォルフガング・プラッゲ[1960-]が制作を担当し、オスロのソフィエンベルグ教会で録音セッションが行われました。(キングインターナショナル)【収録情報】・ドビュッシー/ハイフェッツ編:美しき夕べ・ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ ト長調・ラヴェル:ヴォカリーズーハバネラ形式のエチュード・ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ(遺作)・ドビュッシー/ハートマン編:亜麻色の髪の乙女・ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ・ラヴェル/シェルベリ・ニルソン、ビェラン編:亡き王女のためのパヴァーヌ アンデシュ・シェルベリ・ニルソン(ヴァイオリン) スヴァイヌング・ビェラン(ピアノ) 録音時期:2011年12月、2012年1月 録音場所:ノルウェー、オスロ、ソフィエンベルグ教会 録音方式:ステレオ(DXD (24bit/352.8kHz) /セッション) SACD Hybrid CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUNDPowered by HMV