ベートーヴェン:交響曲全集(Remastered 2020)(5CD)ヘルベルト・ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデン1975〜80年ステレオ録音。ドイツの名門シュターツカペレ・ドレスデン全盛期のサウンドをアナログ完成期の名録音が見事に再現する注目度高い全集セット。ルカ教会の美しく豊かな残響の中に響くふくよかでブリリアントなオーケストラの音は実に魅力的で、ホルンのペーター・ダムやティンパニのゾンダーマンといった名手たちのソリスティックな技も切れ味よく収められるなど、細部と全体のバランスが見事に整っているのも特筆されるところです。 楽譜を尊重し、慣習への無用な依存にはしらないブロムシュテットの誠実な態度と端正な造形感覚も作品にふさわしく、アナログ時代末期に大評判となったことが改めて思い出される充実感がたまりません。 録音時期によって多少の差はありますが、どれもアナログ完成期の名録音といえる水準の高さです。【ブロムシュテット】1927年7月11日、マサチューセッツ州のスプリングフィールドに誕生。両親は仕事でアメリカに滞在していたスウェーデン人で、2年後にはスウェーデンに戻っています。ブロムシュテットはストックホルム王立音楽院とウプサラ大学のほか、ジュリアード音楽院やダルムシュタットでも学んでいます。現代作品からバロックまで幅広い音楽を勉強したブロムシュテットは、1953年にクーセヴィツキー賞を受賞し、1955年にはザルツブルク指揮者コンクールで優勝。その間、1954年に、ストックホルム・フィルを指揮してデビュー、ほどなくノールショピング響、オスロ・フィル、デンマーク放送響、スウェーデン放送響の首席指揮者を歴任、やがて1975年にシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者となり、以後は国際的な活動を展開していきます。1985年、サンフランシスコ交響楽団の音楽監督に任命され、1995年には再びドイツに戻って北ドイツ放送交響楽団の首席指揮者を経て、1998年にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者となります。以後はフリーとして活動し、現在はサンフランシスコ交響楽団の桂冠指揮者、ゲヴァントハウス管弦楽団とバンベルク交響楽団、NHK交響楽団の名誉指揮者でもあり、日本もよく訪れています。(HMV)【収録情報】ベートーヴェン:交響曲全集Disc1● 交響曲第1番ハ長調 Op.21● 交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』Disc2● 交響曲第2番ニ長調 Op.36● 交響曲第4番変ホ長調 Op.60Disc3● 交響曲第5番ハ短調 Op.67『運命』● 交響曲第6番変ホ長調 Op.68『田園』Disc4● 交響曲第7番イ長調 Op.92● 交響曲第8番ヘ長調 Op.93Disc5● 交響曲第9番ニ短調 Op.125『合唱』【第9番のソリスト、コーラス】 ヘレナ・デーゼ(ソプラノ) マルガ・シムル(アルト) ペーター・シュライヤー(テノール) テオ・アダム(バス・バリトン) ライプツィヒ放送合唱団 ドレスデン国立歌劇場合唱団 シュターツカペレ・ドレスデン ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮) 録音時期:1975〜80年 録音場所:ドレスデン、ルカ教会 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション) Remastered 2019-2020 by Christoph SticklPowered by HMV