リュートの黄金時代を彩ったヴェネツィアの知られざる作曲家ジョヴァンニ・マリア・ダ・クレーマ:リュート作品集ドメニコ・チェラザーニ(リュート)ルネッサンス期にヴェネツィアで活躍したクレーマの作品のコレクション。ガブリエリやモンテヴェルディの100年前、ヴェネツィア共和国はすでに音楽が盛んで、リュート曲集の出版でも競争がおこなわれるほどでしたが、そうした曲集のあちこちに名前が出ていたのがクレーマでもありました。このアルバムでは、学識豊かなイタリアのリュート奏者、チェラザーニがクレーマの曲をセレクトし演奏しているほか、ブックレット(英文)に有益な情報を執筆しています。ジョヴァンニ・マリア・ダ・クレーマジョヴァンニ・マリア・ダ・クレーマ[1492-1550]は、リュートの黄金時代であるルネッサンス期にヴェネツィア共和国で活動していたリュート奏者で作曲家。パレストリーナの場合と同じく、名前の「ダ」より後の部分は地名で、ヴェネツィア共和国のクレーマを指しています。生涯についての現存する情報は少ないようですが、作品についてはコンサートや録音で取り上げられることも増えており、16世紀イタリアのリュート音楽を理解する上で重要な存在として知られるようになっています。ドメニコ・チェラザーニイタリアのリュート奏者、チェラザーニは、これまでにBrilliant Classicsで、「フランシス・カッティング:リュート作品集」、「ピエトロ・パオロ・ライモンド:リュート作品集」と知られざる作品を紹介しており、これがソロ・アルバム第3弾となります。▶ Brilliant Classicsのリュート録音を検索 演奏者情報ドメニコ・チェラザーニ(リュート)1985年、ローマ近郊のアヴェッツァーノに誕生。イタリアで学んだのち、ハノーファー音楽大学でフランク・ブンガルテンに師事し、クラシック・ギターの学位を取得。その間、古楽器にも興味を持ち、パヴィーアのフランコ・ヴィッタディーニ音楽院でマッシモ・ロナルディに師事し、音楽修士号を取得。その後、トロッシンゲン音楽大学でロルフ・リスレヴァントに師事し、2年間の修士課程を修了。ローマ大学では古典文献学の学位を取得し、ベルン大学の博士課程では、17世紀ボローニャのギター音楽に関する論文を執筆していました。 リュート、テオルボ、バロック・ギターのソロのほか通奏低音奏者としても活動し、フライブルク・バロック管弦楽団、ラ・ヴェネクシアーナ、コンチェルト・ステラ・マトゥーティーナ、カペラ・ディ・サン・ペトロニオなど、国際的に著名なアーティストやアンサンブルで演奏。 また、イタリア、ドイツ、スイスのさまざまな教育機関で教鞭を執り、現在はペーザロのG.ロッシーニ音楽院でリュートの教授を務めています。 CDは、Brilliant Classics、Tactusなどから発売。 トラックリスト (収録作品と演奏者)ジョヴァンニ・マリア・ダ・クレーマ [1492-1550]◆ リチェルカーレ第12番1. 1:26◆ リチェルカーレ第8番(第7巻)2. 1:54◆ 「そして、こんばんは」3. 1:47◆ 「私の幸せな瞳よ」4. 2:02◆ サルタレッロ「エル・マトン」5. 1:32◆ リチェルカーレ第15番6. 2:47◆ 「生きるということは」7. 1:33◆ 「涙とため息とともに」8. 1:33◆ 「ラ・ベルトンチーナ〜エル・ジョルジョ」9. 1:23◆ リチェルカーレ第8番10. 0:55◆ リチェルカーレ第9番11. 0:57◆ 「豊かで満足」12. 1:37◆ リチェルカーレ第13番13. 1:16◆ 「幸せな一日」14. 2:03◆ パッサメッゾとボローニャ風サルタレッロ15. 1:45◆ リチェルカーレ第5番16. 1:54◆ 「Powered by HMV