ダ・ヴィンチ・ミステリー〜レオナルド・ダ・ヴィンチの時代の音楽レオナルド・ダ・ヴィンチ[1452-1519]は、15世紀末から16世紀にかけて、ミラノやローマを拠点に美術以外にも技術者としても活躍し、ルネサンスの最盛期をもたらしました。彼はルネサンスの典型的な「万能人」であり、有名な『モナ=リザ』をはじめ絵画は油絵技法によって描かれ、『最後の晩餐』でも油絵技法によって描かれた壁画で、遠近法に構図と緊張感ある使徒の表情が描かれています。また科学者、あるいは土木建築家としての一面もあり、潜水艦や飛行機、ヘリコプター、戦車などを構想し、人体の解剖も行いました。また彼が開発したという「リラ」という楽器の演奏にすぐれた音楽家でもあったとされています。彼はアイデアを先取りしていましたが、その時代の音楽は、神聖な礼拝と宮廷の文化の精巧な音楽の洗練さを併せ持つ、神聖なものと世俗的なものの間に位置する知的エネルギーによってますます注目されました。 1500〜1600年の音楽は、フランドル楽派によって発展しました。独自の多声部声楽作品は、モテットなどの神聖な教会でのラテン語による詞から、各母国語によるマドリガルへと、愛やエロティックな内容まで含むものまで作曲されるようになりました。またこうしたフランドル楽派の作曲家たち(デュファイ、バンショワ、オケゲム等)はヨーロッパを旅し、各国の芸術家と共有し合いさらなる音楽が発展し続けました。またこの時代には印刷技術が発達し、楽譜が様々に配布されたことも重要な音楽発展とも関係が深いといえましょう。 ここには、ダ・ヴィンチの時代に発展した様々な作品が収録され、この時代の音楽を専門に研究してきた、デイヴィッド・マンロウ、ヒリヤード・アンサンブル、アンサンブル・ジル・バンショワらの演奏で収録されています。(輸入元情報)【収録情報】1) ギヨーム・デュファイ:ミサ曲『武装した人』より「キリエ」2) ギヨーム・デュファイ:『月は五月、いざ楽しもう、心も軽く』3) ヨハネス・オケゲム:『口には笑みをたたえ』4) ヨハネス・オケゲム:『ミサ・プロラツィオーヌム』より「アニュス・デイ」5) ジョスカン・デ・プレ:『オケゲムの死を悼む挽歌』より「森のニンフ」6) ジョスカン・デ・プレ:『スカラメッラは戦に行く』7) ジョスカン・デ・プレ:『コオロギは良い歌い手』8) ジョスカン・デ・プレ:『最高のうちでも最高の人』9) ハインリヒ・イザーク:『6声のミサ・パスカーレ』より「サンクトゥス」10) ハインリヒ・イザーク:『ある娘が草を刈りに』11) ペドロ・デ・エスコバル:『レクイエム』より「オッフェルトリウム」12) フランシスコ・デ・ペニャローサ:『玄関と祭壇の間で』13) フアン・デル・エンシーナ」『悲しいスペイン』14) ヘンリー8世:『まことの愛に』15) ヘンリー8世:『よき友との気晴らし』 16) ルイス・デ・ミラン:『ファンタシア第11番』17) ロバート・カーヴァー:『おお、慈悲深きイエス』18) フランチェスコ・ダ・ミラノ:『ラ・スパーニャ』19) トマス・タリス:『御身よりほかにわれは』【演奏】ヒリヤード・アンサンブル、デイヴィッド・マンロウ(指揮)ロンドン古楽コンソート、アンサンブル・ジル・バンショワ、チューリヒ・リチェルカーレ古楽アンサンブル、ジェイムズ・タイラー(リュート)、アンドルー・パロット(指揮)タヴァナー合唱団、他Powered by HMV