高校3年の夏、俺はあやせから桐乃の趣味について相談され、一緒に夏コミに来ていた。そこで会ったのはメルルのコスプレをした加奈子だった。「ねぇ、あんたさー。加奈子とどっかで、会ったことね?」 聡い彼女は俺が偽マネージャーと同一人物だったことを指摘し、脅してきやがった。俺は桐乃の趣味がバレないよう、加奈子に従うことにしたがーー さんざん振り回されて、喧嘩をして、知らなかった一面を見せられて……俺たちの関係は急速に変化していく。 夏コミ3日目の、あの瞬間から始まるifストーリー。 これは、俺とあやせの物語じゃない。俺と黒猫の物語でも、俺と妹の物語でもない。--俺と加奈子の物語だ。