オフィス街に程近い商店街の一角、犬の看板が目印の雑居ビルの地下1階にその店はある。猫の絵が描かれた扉の食堂「洋食のねこや」。洋食屋といいながら、洋食以外のメニューも豊富なことが特徴といえば特徴のごく普通の食堂だ。しかし、「ある世界」の人たちにとっては、特別でオンリーワンな一軒に変わる。「ねこや」には一つの秘密がある。毎週土曜日の店休日、「ねこや」は“特別な客”で溢れ返るのだ。「土曜日の客たち」=「ある世界の人たち」にとっては見たことも聞いたこともない料理ばかり。特別な絶品料理を出す「ねこや」は、「ある世界」の人たちからこう呼ばれているー「異世界食堂」。そして今週もまた、チリンチリンと鈴の音が響く。