黎暉大国に初夏が訪れた。健康管理に暑さは天敵。そこで優蘭たち健美省は、皇帝の勅命のもと、妃嬪たちの避暑地行きを催すことに。朗報に沸く後宮だったがーーただ一人、普段は目立たない充媛の藍珠に、何故か避暑地行きを拒まれてしまい!? 一方、優蘭の夫で右丞相の皓月にも、不穏な知らせが届いていた。過去に軋轢がある隣国・杏津帝国の外交使節団がやって来るのだという。しかも優蘭たちが赴く、避暑地の離宮で出迎えることになり!? 因縁燻る避暑地行。外交に後宮、両方の舞台を寵臣夫婦は捌けるか!? 目次 序章 妻、避暑地行きを喜ぶ 一章 妻、重なる問題に思考を停止させる 二章 寵臣夫婦、思わぬ事態の連続に混乱する 三章 妻、自身の選択を後悔する 四章 妻、新たな課題について考える 間章一 とある異国人の追憶 五章 妻、気持ち悪さを覚える 六章 妻、花園のこれからを想う 間章二 夫、推し量る 間章三 とある皇弟の企み 終章 寵臣夫婦、嵐の訪れを予感する あとがき