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ハイドン:オラトリオ『四季』ベーム&ウィーン・フィル、ほか当ったときの音質の良さではマニアに定評のあるヒストリカル・レーベル、「ゴールデン・メロドラム」から、ベームの注目盤の登場です。レーベル側の説明ではステレオ録音で間違いないということで、音の状態も良好ということです。【ベーム指揮による四季】 ベームの『四季』といえばウィーン響を指揮した1967年のDGへのセッション録音が有名ですが、今回登場する演奏は、その2年前にウィーン・フィルを指揮しておこなわれたウィーン芸術週間でのコンサートをライヴ録音したもので、どちらもウィーン楽友協会合唱団が合唱パートを受け持っています。 ウィーン響とのセッション録音では、ベームはオーケストラの編成を少人数に刈り込み、ハイドンにふさわしい古典的な表現を志向していました。今回登場するウィーン・フィルとの演奏の編成については具体的な情報はまだありませんが、この3ヵ月後にはザルツブルク音楽祭でカラヤンと見事な『天地創造』を演奏していることもあり、ウィーン・フィルの豊かな響きが看板のひとつになっている可能性も高いものと思われます。 ソリストは、重要な小作人シモン役にヴァルター・ベリー。若い農夫のルーカス役にはヴァルデマール・クメント、ハンネ役にはヒルデ・ギューデンという豪華なキャスティングです。【ハイドンの四季】近代的ハイドン研究の創始者であるカール・フェルディナント・ポールの「ハイドンの全創作の頂点はまさに『天地創造』と『四季』である」という言葉は、現在も研究者のあいだでは広く認識されています。 比喩的に分類すると『天地創造』は厳粛なオペラ・セリア、『四季』は生き生きとしたオペラ・ブッファといったところで、実際に、『四季』はハイドンの時代には衣装を着けてオペラハウスで上演されたこともあったといいますから、その楽しさはまさにオラトリオ離れしたものといえるのではないでしょうか。 畑仕事の場面での『驚愕』交響曲のユーモラスな引用から、ホルンに導かれた勇壮な合唱による狩の場面、推進力に富むフーガ、賑やかに盛り上がるワイン祭りの場面にいたるまで、どこをとっても退屈さとは無縁の旺盛な活力が感じられ、オーストリアの自然の中で逞しく前向きに生きる農民の姿を通して、ハイドンが神に自然に感謝するさまがダイレクトに伝わってきます。【収録情報】・ハイドン:オラトリオ『四季』全曲 ヒルデ・ギューデン(ソプラノ) ヴァルデマール・クメント(テノール) ヴァルター・ベリー(バス・バリトン) フランツ・ホレチェク(チェンバロ) ウィーン楽友協会合唱団 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 カール・ベーム(指揮) 録音時期:1965年5月22日 録音場所:ウィーン(ウィーン芸術週間) 録音方式:ステレオ(ライヴ)Powered by HMV
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