ラウリン&パラディーゾ夫妻により結成されたバロック・アンサンブル「ドルチ・アフェッティ」のデビュー盤!若手注目のカウンターテナー、ニコロ・バルドゥッチを迎えたナポリのカンタータとアリア集『カストラポリス』SACDハイブリッド盤。スウェーデンのバロック・アンサンブル「ドルチ・アフェッティ」のアルバム第1作がリリースされます。リコーダー奏者のダン・ラウリンと夫人のアンナ・パラディーゾが、ナポリ音楽院図書館の所蔵するナポリ音楽コレクションを探求する目的で結成。ヴァイオリンのマリア・リンダールやオーボエのシェシュティン・フローディンといったスウェーデンのバロック音楽シーンで活躍する音楽家たちが参加しました。 ナポリのカンタータとアリアを歌ったアルバム。フランスの小説家ドミニク・フェルナンデスが1974年の小説「ポルポリーノ(Porpolino ou les mysteres de Naples)」で「数多くのカストラート・ソプラノが結集した南の首都」を表すために使った言葉「カストラポリス」がアルバム・タイトルに採られました。 プログラムの最初は、アレッサンドロ・スカルラッティに学ぶためナポリを訪れたヨハン・アドルフ・ハッセ[1699-1783]がメタスタージオの台本に作曲した『認められたキュロス』(1751)から、リコーダーとオーボエを2つずつともなって歌われる『Non piangete, amati rai(泣かないで、愛しい目よ)』。ジュゼッペ・ポルジーレ(1680-1750)の『ウリッセの祖国への帰還(ウリッセの帰還)』は、当時23歳だったカストラート歌手のドメニコ・ゴッツィがプロ・デビューで歌った作品です。モンテヴェルディの歌劇と同じホメロスの「オデュッセイア」の物語を題材にしながら、別の作家による台本に作曲されています。アレッサンドロ・スカルラッティ[1660-1725]の『かの心地よき平安は』は、リコーダーのほかソロ・ヴァイオリン、チェロと通奏低音をともなう、ソプラノのためのソロ・カンタータです。 ドメニコ・アウレッタ[1723-1753]はナポリで生まれ、30歳で没しました。チェンバロ、2 のヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲ハ長調は、ナポリ音楽院図書館が楽譜を保存している作品です。ドメニコ・ナターレ・サッロ[1679-1744]はトラーニで生まれ、サントオノフリオのナポリ音楽院で学びました。声と通奏低音のためのカンタータ『話しておくれ、美しいほくろよ』も、ナポリ音楽院図書館の所蔵する作品です。カンタータの演奏に先立って最初のレチタティーヴォ「Dimmi bel neo che fai」の朗読がはさまれます。 アルバムの最後、サッロ、カストラート歌手ファリネッリ、アンナ・パラディーゾ、ニコロ・バルドゥッチが生まれたアプリア(プーリア)地方に伝わる「タランテラ」が歌われます。 バロック音楽を得意とするソプラニスタ、カウンターテナーのニコロ・バルドゥッチは、1999年イタリアのカノーザ・ディ・プーリア生まれ。ソプラノ歌手アンア・マリア・ステッラ・パンジーニに最初に教わり、マテーラの音楽院の学士号を、バロック歌唱をジェンマ・ベルタニョッリに学んだヴィチェンツァ音楽院で修士号を取得しました。ヴェネツィアのジョルジョ・チーニ財団やヴィテルボのストラデッラ音楽祭に招かれ、第1位に選ばれたニコロ・ピッチンニなどのコンペティションに参加してきました。ヴィテルボの「フェスティヴァル・ストラデッラ」でダン・ラウリンと出会ったことが、2020年から2021年のシーズンのコンサートへの出演とこの録音につながりました。(輸入元情報)【収録情報】● ハッセ:歌劇『認められたキュロス』第1幕より『泣かないで、愛しい目よ』● ポルジーレ:歌劇『ウリッセの祖国への帰還』より エルヴィラのアリア『哀れ、心を射られた者』(第2幕 第19場) クレオンテのアリア『おまえはなんと残酷な』(第2幕 第10場) テレーマコのアリア『目を開けろ、キュレネ』(第1幕 第8場) テレーマコのアリア『戦士の魂の高慢な侮蔑が』(第1幕 第15場) クレオンテのアリア『あの美しい顔が』(第2幕 第5場) テレーマコのアリア『勝ち誇る準備はできています』(第3幕 第7場)● A.スカルラッティ:カンタータ『かの心地よき平安は』● アウレッタ:協奏曲ハ長調〜チェンバロ、2つのヴァイオリンと通奏低音のための● 朗読『話しておくれ、美しいほくろよ』● サッロ:カンタータ『話しておくれ、美しいほくろよ』● 伝承曲『ガルガーノのタランテラ』〜声とバロック・ギターのための ニコロ・バルドゥッチ(カウンターテナー) アンナ・パラディーゾ(チェンバロPowered by HMV