バイロイトのワーグナー歌手たち(12CD)〜コジマ・ワーグナー総監督時代(1876-1906)の出演者 歴史的録音1900-1930〜驚くべき特集BOX、Pan Classics レーベルより復活...おどろくべき「19世紀人たち」による録音を丹念に拾いあつめ、作曲家の妻コジマ・ワーグナーがまだバイロイト音楽祭にかかわっていた時代の「声」を総結集。93人の歌手には「パルジファル」初演時の主役たちも...瞠目すべき BOX、ここに。かつてGebhardt から出ていた音源ではありますが、プレスが切れて久しかったところ、ドイツPan Classics レーベルが美麗BOX 仕様にて再リリースした超・充実の歴史的録音集が、多少なりと確保できるようですので、ここにご案内させていただきます(在庫なくなりしだい生産終了の可能性あり)。バイロイト音楽祭を 1876 年に立ち上げ、1882 年に最後の楽劇『パルジファル』をバイロイト祝祭劇場で上演したワーグナーの遺志を受け、妻コジマは1906年までこの音楽祭の総監督をつとめていたのですが、それは時おりしも、録音技術とレコード産業が輝かしい歴史を歩みはじめたばかりの頃ーーVictor、Pathé、Columbia、Odéon、Homocord、Grammophone...とさまざまなレーベルが創設され、コジマのもとで歌った偉大な歌手たちのワーグナー歌唱も次々と録音・レコード化されてゆきました。ここでは、それらの音源が丹念に拾いあつめられ、音源出自のマトリクス番号も逐一克明に記録、明快なブックレット(独・英語。本当は訳出して国内盤化できれば...!)まで付した12 枚組BOX としてまとめられています。もちろん1分78回転のSP盤時代ですし、収録技術にも限界がありましたから、オーケストラ部分は縮小編成でカットもあり、時にはピアノ伴奏、歌手によってはワーグナー以外の曲(これはこれで嬉しい点かも?シューマンやシューベルトの歌曲あり、ウェーバーやビゼーのオペラあり...)、といったこともあるにはありますが、この時代のオペラ音源に目がない方々ならそんなことは先刻御承知のはず。そして同時に、いかに収録状態が微妙であろうとも(古い音源は1900 年から!)、人の声こそは(弦楽器とともに)この時代の技術で最もニュアンスが伝わりやすい表現媒体だった...ということもよくご存知でしょう。今や失われてしまった、19世紀ドイツ以来の声の技芸ーー1882 年の『パルジファル』初演時に主役を演じた1840 年代生まれの歌手ふたりを筆頭に、錚々たる歌手陣には目をみはるばかり!序曲など管弦楽曲音源も上述のとおり、さりげなくとんでもない名匠の歴史的録音が...!【出演者】マリアンネ・ブリント(Ms/1842-1921) リリー・レーマン(S/1848-1929)ヘルマン・ヴィンケルマン(T/1849-1912)ヴィルヘルム・グリューニング(T/1858-1942)エルネスティーネ・シューマン=ハインク(A/1861-1936)エルンスト・クラウス(T/1863-1941)エレン・グルブランソン(S/1863-1947)パウル・クニュプファー(Bs/1865-1920)マルタ・レフラー=ブルクハルト(S/1865-1954)エリック・シュメーデス(T/1868-1931)テオドール・ベルトラム(T/1869-1907)アルフレート・フォン・バリー(T/1873-1926)アドリエンヌ・オズボーン(T/1873-1951)ヴァルター・ゾマー(T/1878-1955)アロイス・ハートヴィガー(T/1879-1948)カール・ブラウン(Bs/1886-1960)他、歌手93人ジークフリート・ワーグナー、リヒャルト・シュトラウス、カール・ムック、フェリクス・モットル、ブルーノ・ザイドラー=ヴィンクラーほかの指揮【収録概要】Disc1 さまよえるオランダ人Disc2 タンホイザーDisc3 ローエングリンDisc4 トリスタンとイゾルデDisc5 ニュルンベルクのマイスタージンガーDisc6 ラインの黄金&ヴァルキューレ(第1〜2幕)Disc7 ヴァルキューレ(第3〜4幕)&ジークフリート(第1〜2幕)Disc8 ジークフリート(第3幕)&神々の黄昏Disc9 パルジファルDisc10 バイロイト音楽祭の出演歌手 1876〜1894年Disc11 バイロイト音楽祭の出演歌手 1894〜1899年Disc12 バイロイト音楽祭の出演歌手 1901〜1906年【収録情報】Powered by HMV