これはすごい!ブラム・ファン・サムベークがオール・バッハ・プログラムに挑戦!パルティータ第2番はファゴット8重奏版で多重録音!SACDハイブリッド盤。「BIS」レーベルから非常に積極的なリリースが続いているファゴット(バスーン) 奏者ブラム・ファン・サムベーク。ファゴットの新たな可能性を引き出したユニークな企画で注目を集めています。今回はオール・バッハ・プログラムに挑戦。鍵盤、フルート、チェロに書かれた独奏作品をファゴットで演奏しました。 注目はパルティータ第2番ハ短調。バッハの鍵盤作品中、最も有名かつ人気の作品ですが、サムベークは自身の編曲でなんと8重奏版で多重録音しました。長引くコロナ禍、「美しい曲や、実際のハーモニーを奏でたい」という、アンサンブルをこよなく愛するサムベークの強い思いがありこの編曲に挑戦したとのこと。多重録音の場合、通常はメトロノームやクリック・トラックで合わせて録音しますが、それで出来上がる音楽はいくら自分自身の演奏といえどもニュアンス、フレージングの面での問題があり、ましてや8つのパートを豊かなアンサンブルにしあげるのは至難の業。そこでニュアンス、フレージングだけでなく音程を保つ上でも重要となる、いわば骨組みとなる“第9パート”「fagotto hypothetico(仮設のファゴット)」を作曲。それはベースラインを示すだけでなく、複雑に絡み合う声部、バッハの精巧な対位法を表現するために重要なものです。これを最初に録音し、各パートの録音の際にこれを聴きながら演奏しました。それで仕上がった演奏は、まるで8人いるサムベークがアンサンブルを楽しみながら演奏しているような驚きの出来栄え。「当曲は自分にとって、今回の災禍を象徴するものとなった」と語るサムベーク、渾身の演奏です。完成した録音には「fagotto hypothetico」は収録されておりませんが、ブックレット裏にその一部の楽譜が掲載されています。 このほか、フランス組曲第5番ト長調(ティーモ・ウィンド編)、無伴奏フルートのためのパルティータ(ウィリアム・ウォーターハウス編)、無伴奏チェロ組曲第1番(サムベーク編)の3篇はファゴット独奏での編曲版。多重録音したパルティータ第2番での大きな成果もあり、演奏はより自由に、原曲の魅力を持ち合わせながらファゴットが持つ音域とサムベークでしか表現することのできない驚きの演奏を披露しています。独奏楽器としてはなかなか主役にはならないファゴットですが、このアルバムを聴けばその魅力に気づかされます!(輸入元情報)【収録情報】J.S.バッハ:● パルティータ第2番ハ短調 BWV.826〜サムベーク編、ファゴット8重奏版(多重録音)● フランス組曲第5番ト長調 BWV.816〜ウィンド編、ファゴット版● 無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV.1013〜ウォーターハウス編、ファゴット版● 無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV.1007〜サムベーク編、ファゴット版 ブラム・ファン・サムベーク(ファゴット/Heckel 1970) 録音時期:2021年6月、9月 録音場所:スウェーデン、ダンデリード、ドゥシュホルム・カペル 録音方式:ステレオ(DSD/セッション) SACD Hybrid CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND プロデューサー&サウンド・エンジニア:マリオン・シュヴェーベル(Take5 Music Production)Powered by HMV