激震が襲った2020年、予測不能のシーズン。WRCの頂上バトルはファイナルまで続いた新王者タナックはヒュンダイ、6度の王者オジェはトヨタに 移籍し迎えた新シーズン。注目された開幕モンテカルロは最終日まで3名が凌ぎを削る接近戦。オジェ、エバンスを振り切ったヌービルが初のクラッシック制覇を果たした。スノーバンクが消え、完全にグラベルとなった路面も現れたスウェーデン。王者タナックのプレッシャーを跳ねのけエバンスが優勝。ロバンペッラが2戦目の表彰台獲得。3月のメキシコは吹き荒れ始めたコロナウイルスの影響に直面。ラリーは土曜日で終了、その後半年に渡り、WRCは開催できなかった。9月、初のWRCとなる高速グラベルのエストニアで待望のシーズン再開。母国開催となったタナックが王者の走りを見せ圧勝を決める。続くトルコは過酷なラフロード。パンクに悩むライバルを尻目にエバンスが逆転優勝を決めた。秋の開催に変わったサルディニアでは、ソルドが昨年に続く優勝、ヒュンダイの期待に応えた。11月のイプルーはコロナ感染再拡大の余波からキャンセル、12月、最終戦、初開催のモンツァを迎えた。降り出した雪が戦いの行方を 不透明にする。 初王者に王手をかけていたエバンスは無念のコースアウト。栄冠はチームメイト、オジェへ。7度目のタイトル獲得。マニファクチャラーズはトヨタは及ばず、ヒュンダイが2年連続のタイトル獲得となった。