『無言歌集』はメンデルスゾーンが作曲したピアノ曲の中では、最も知名度が高く、演奏機会が多いものの一つである。美しいメロディと弾きやすさが人々を魅了し、ピアノ学習者からプロフェッショナルまで、多くの機会に演奏されている。子供向けのコンクールやオーディションでは特に課題曲になることも多い。メンデルスゾーンは、1832年に『無言歌集 第一集』を刊行し、その後もコンスタントに第八集までを出版した。一つあたりの巻には6曲が収録されている。ウィーン原典版のメンデルスゾーン『無言歌集』は第八集までの全曲を収録した上で、作品番号の付随していない7曲の無言歌と、op.19-4、op.53-1、op.62-3、op.102-2のオリジナル版も収録しており、緻密な校訂報告を含み、資料としての価値も高い。日本語訳はメンデルスゾーン研究者の小石かつらが務める。[曲目]op.19, op.30, op.38, op.53, op.62, op.67, op.85, op.102, 作品番号の無い7曲。延べ61曲。(Op.19-4, 53-1, 62-3, 102-2には他バージョンも掲載。)