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新版画の技の「粋」と企業数奇者の「贅」が結実した美ニッカウヰスキーの前進の創設に関与し関西の経済人として活躍、「美の館」として知られる大山崎山荘をつくった加賀正太郎。自然を愛し、美を愛した加賀が“生涯のホビー”として情熱を注いだのが蘭だった。昭和21年(1946)戦時下の混乱を危惧した加賀は、京都画壇の巨匠、木島櫻谷門下の日本画家・池田瑞月に原画を描かせ、一流の彫師、摺師を招聘し、当時から世界に高く評価されていた「新版画」の技術により『蘭花譜』を刊行。本書は、図版全104点を再現し、植物学的見地、版画の技術的見地、美術史的見地から、『蘭花譜』を通じて蘭と加賀正太郎の美の世界をひも解く。美術好き、植物好き、ボタニカルアート好きにお薦め。寄稿:久山敦(咲やこの花館名誉館長)福島克彦(大山崎歴史資料館館長)早光照子・井上孝一(芸艸堂)
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