国内屈指の山岳レスキュー部隊、 富山県警察山岳警備隊を追う日本百名山のなかで、技術的に最も難しい山として知られる剱岳。この地で登山者の安全を守り続けている富山県警察山岳警備隊の今を、徹底取材のもとに紹介する。夏の間、剱沢警備派出所に勤務する隊員たちのなにげない日常から、アイゼン、ピッケル、ロープ、登攀具を駆使した本番さながらの厳しい訓練、死と隣り合わせのレスキュー現場など、最新情報を密着取材。山岳警備隊の発足の経緯や登山史に残る悲惨な遭難事例と救助の実態、そして芦峅寺ガイドから受け継ぐ伝統など、50年以上のレスキューの歴史も振りかえる。さらに近年の遭難事例を紹介して徹底検証。登山者としては絶対にお世話になりたくないけれど、いざというときにとても頼りになるレスキュー部隊の実態を描いたルポルタージュ。■内容第一章 本番さながら、夏の想定訓練第二章 富山県警察山岳警備隊とは第三章 夏の長い日第四章 警備隊の原点第五章 命と命のはざまで第六章 空か地上か第七章 剱岳の冬第八章 より安全な山のために第九章 新しい山の春