ポーランドが生んだ偉大な登山家、ヴォイテク・クルティカは、ヒマラヤの難峰を厳しいラインから、アルパインスタイルで攻略してきたクライマー。その大胆な発想、先進的なラインは、世界中のクライマーを魅了し続けてきた。本書は、その登攀と人生を丹念にたどる。チャンガバン南壁(1978)、ダウラギリ東壁(1980)、ブロード・ピーク縦走(1984)、ガッシャブルム4峰西壁(1985)、トランゴ・タワー東壁(1988)、チョ・オユー南西壁(1990)…アルピニズムの歴史に衝撃を与えた登攀を振り返る合間には、その登山哲学も明らかにされる。2017年にアメリカで刊行後、すでに8カ国で翻訳出版され、待望の日本版。