クイケン四重奏団の名盤、再発売。歌のない弦楽四重奏版『モツレク』!ベストセラーを記録したクイケン四重奏団によるモーツァルトのレクィエムが復活。声楽パートも含め、すべてを弦楽四重奏に編曲したこのモーツァルトのレクィエムは、いわばレクィエムの「スケルトン(骨格)」版。モーツァルトの最高傑作を違った角度から味わうことのできる演奏として非常に人気が高いものです。クイケン四重奏団の熱く密なアンサンブルが、作品の真骨頂を存分に聴かせてくれます。 編曲者のペーター・リヒテンタール[1780-1853]はプレスブルク(現在のブラチスラヴァ)生まれ。職業は医師でしたが熱心なアマチュア音楽家でもありました。1810年以降亡くなる1853年までミラノに住み、スカラ座のために書いた7つのバレエ音楽を含め50ほどの作品を遺しています。ミラノではモーツァルトの作品は熱狂をもって受け入れられており、リヒテンタールはそのスペシャリストの1人として弦楽四重奏曲などを編曲して発表していました。さらに『後宮からの逃走』をイタリア語に訳したり、『イドメネオ』の稽古ピアノ・パートを作ったりもしていました。そんなリヒテンタールがモーツァルトのレクィエムを弦楽四重奏に編曲したのです。 クイケンによると、このリヒテンタール編曲の元になっているのはジュスマイヤー版。リヒテンタールはこの版をモーツァルトの長男カール・トーマス・モーツァルト経由で入手したと考えられます。「ジュスマイヤーには心からの敬意を表さなくてはなりません。彼のおかげで、モーツァルトのレクィエムは完全なかたちで保存(達成)され、私たちを感動させてくれます」とはクイケンの言葉。リヒテンタールの編曲にほんの少しだけ演奏上の理由などで手を加えたのがこの盤に収められたもの。歌詞もなく、4人の演奏家だけによって紡ぎあげられるレクイエムの世界、圧巻です! 2009年発売のSACC72121は廃盤となっております。(輸入元情報)【収録情報】● モーツァルト/リヒテンタール編:レクイエム K.626(ジュスマイヤー版に基づく弦楽四重奏編曲版) クイケン弦楽四重奏団 シギスヴァルト・クイケン(ヴァイオリン) フランソワ・フェルナンデス(ヴァイオリン) マルレーン・ティールス(ヴィオラ) ヴィーラント・クイケン(チェロ) 録音時期:2003年1月4-6日 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV