インヴェンティオ〜バッハ、タネーエフJ.S.バッハが家族の音楽教育のために作曲した有名曲『2声のインヴェンションと3声のシンフォニア』。抽象的かつ普遍的な言葉とともに表現された音楽の純粋さと緻密度は、19世紀以降、多くの編曲を生み、さまざまな場面で演奏されるようになりました。バッハ自身も、ヴィヴァルディ、マルチェッロ、アルビノーニなど自作・他作の再利用や編曲に熱心でしたから、恐らくこうした数々の「アレンジ」に異存はないのではないかと思われます。 この録音では、インヴェンションを演奏者自らが2つのヴァイオリンのために編曲した珍しい形で収録。各パートの独立した旋律は、バッハが目指した「カンタービレによる演奏スタイル」を追求しており、2つの弦楽器の自然な表現力によって見事に達成されています。 シンフォニアは、フェルディナント・ダヴィッド[1810-1873]によって2つのヴァイオリンとヴィオラのために編曲された作品。ダヴィッドは同時代を代表するヴァイオリニストであっただけでなく、フェリックス・メンデルスゾーンとのつながりも深く、19世紀初頭の「バッハ・ルネサンス」に深く関わり、バッハ作品の編曲にも大きな影響を与えていました。 また、この録音では、タネーエフの2つのヴァイオリンとヴィオラのための大変美しい弦楽三重奏曲も収録。対位法の深い知識と巧みな応用力からチャイコフスキーに「ロシアのバッハ」と呼ばれ、親しまれていた音楽です。(輸入元情報)【収録情報】● J.S.バッハ/ダヴィット編:3声のインヴェンション(シンフォニア) BWV.787-801(2つのヴァイオリンとヴィオラのための)● J.S.バッハ/ベリンスカヤ、ダロネン編:2声のインヴェンション BWV.772-786(2つのヴァイオリンのための)● タネーエフ:2つのヴァイオリンとヴィオラのための三重奏曲ニ長調 Op.21 ユリア・ベリンスカヤ(ヴァイオリン) ヴァレンティーナ・ダネロン(ヴァイオリン) アンナ・セローヴァ(ヴィオラ) 録音時期:2021年10月 録音場所:イタリア 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV