絆の力で、和ノ国に光を取り戻せーー和ノ国に光を取り戻すため神々の思惑により波立つ海へと漕ぎ出す少年たちの絆の物語。■物語ーーーー自分の名前以外の記憶を失った少年・ミナトは、和ノ国本土から遠く離れた印岐島(いきしま)へ、罪を犯した者=流人として流される。何も分からず戸惑うミナトだったが、島の少年カズヤ、ナギサ、レイジたちは不思議な魅力を持つミナトを受け入れ、それぞれ交流し、時には争い、成長して次第に強い「絆」が結ばれていく。記憶は戻らないものの新しく穏やかな日々を過ごしていたミナト。しかし闇の力が、本土から遠いこの平穏な島からも徐々に陽の光を奪いつつあった。数カ月前に本土で起きた本能寺の変。天下統一を間近にした覇王・織田信長が謀反によって討ち取られたが、その骸が見つかることはなかった。さらには時を同じくして日が陰りはじめ、和ノ国は闇に覆われてしまったのだ。人々は、神の怒りか、信長の呪いかと噂した。本能寺でいったい何が起きたのだろう?そのことに思いを馳せると、なぜか胸騒ぎがするミナト。ミナトは何の罪を犯したのか。本能寺の変や和ノ国を覆う闇の力は、失われたミナトの記憶と何か関係があるのだろうか。そして、ミナトの頭の中に彼を呼ぶ声が響く。「ミナト……ミナト!」神々の思惑による運命や使命に抗い、従い、困難と対峙するミナトが辿り着き、築きあげる未来とはーー©滄海天記プロジェクト