解説

シリーズ12巻目は、大手私鉄を題材とした中から、ユニークなテーマとして西武鉄道の「所沢車輛工場」を取り上げます。
RMライブラリー第30・31巻(西尾恵介・著)の合本となります。
通常、私鉄の車輌工場は車輌の整備・検査を行うところですが、所沢車輛工場は自ら車輌の新製までを行っていたことが特筆されます。しかもその起源としては、戦災で被災した国鉄車輌を「たたき直して」使える車両に仕上げた…という武勇伝が残されています。
さらに、自社の車輌だけでなく、他の鉄道会社、果ては海外向けまで手広く車両新製を手掛け、また西武自身の古い車両を地方私鉄仕様に改造して納入する業務も長年行っておりました。時代の流れで2000年に工場は閉鎖され、今や西武鉄道も他の鉄道会社と同様、専門メーカーから車輌を購入する立場となりました。
本書は西武鉄道OB(執筆時は現役職員)の著による、信頼性の高い一冊です。極めてユニークな業態を持った鉄道工場ということで、知的好奇心を満たす内容満載でお届けいたします。図面や図表などの資料も多数収録です。

書籍商品は流通の都合により発売日以降のお届けになります。先に一般書店にて発売されます事をご了承下さい。