トロピカリズモ一派として知られ、近年再評価が進む孤高のブラジルSSWが残したキャリア初期のレア・レコーディング・アンソロジー。ブラジル復刻本舗ヂスコベルタス渾身のリイシュー。ジャルズ・マカレー。独特の精神世界を提唱する孤高の作曲家／低音美声のシンガーとして知られ、キャリア40年以上を誇るブラジルが誇る偉大なアーティストの一人である。近代MPBが産声をあげた60年代中期からミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせ、年下のカリスマ、カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルが提唱した「トロピカリズモ」に共鳴し70年代前半を駆け抜けたマカレー。カエターノの名作「TRANSA」にも出演するなど精力的に活躍。キャリア/方向性的にはTOM ZEと同等の逸材であると同時にルーツ・サンバにも傾倒し、近年ではソウルフルかつメロウなサンバ作家としての一面も脚光を浴び、精力的に活動している。そんなマカレーは1943年リオで生まれで、生誕70周年を迎える2013年、その功績を再評価する機運がたかまるブラジルで、復刻の名門ヂスコベルタス社がリリースするジャルズの初期キャリアを収めた注目の復刻アイテムが登場する。メインは、アート・ワークに認められた、1970年のソロ・デビュー7"シングルEPの初復刻（M1-4）である。自身のユニット「GRUPO SOMA」を率いて残されたこの音源の復刻は初の快挙で、サイケデリックで無骨なマカレー・サウンドが直に伝わる貴重なトラックだ。そして5曲目以降は、1970-73年までの彼のキャリアを包括したボーナス・トラックとして10曲収録されている。72年の初アルバム"Jards Macal" (1972) 、そして73年のライブ"Banquete dos Mendigos"からの音源や、フェスティヴァルに出演した際の貴重なテイクなども収められ、いずれもこれまで容易に聞くことのできなかった珍しいものである。70年代初頭という激動の時代をブラジルというフィルターを通じて認識することのできる音として、MPBの熱心なマニアから、同時期の音楽愛好家にもレコメンド。 （メーカー資料より）Powered by HMV