ジャン・ロンドー/パルナッソス山への階梯ジャン・ロンドーによる、パレストリーナからドビュッシーまでの高度なレベルの教則本的な作品をチェンバロで演奏し、新たに解読する音楽の階梯。 このアルバムの原語タイトル「グラドゥス・アド・パルナッスム(Gradus ad Parnassum)」は、パルナッソス山への階梯という意味のラテン語。「階梯」とはこの場合は「段階」を意味し、パルナッソス山は芸術や学問の聖地とされ、「グラドゥス・アド・パルナッスム」という題は芸術の教則本などによく用いられました。古典派以前にはそうした作品集はありませんでしたが、イタリアの作曲家ムツィオ・クレメンティが教訓的な目的で作曲した『パルナッソス山への階梯』は、100の高度なレベルのピアノ演習のコレクションです。それ以前のそうした教本的な作品からパレストリーナ、フックス、そしてベートーヴェンへと昇り、後にクロード・ドビュッシーは『子供の領分』(1908年)の第1曲として「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」という曲を書いたクレメンティの練習曲集を皮肉った作品を再頂上に置かれています。そこから今度はモーツァルトを挟みながらパレストリーナへと下っていくという、独自なロンドーによるプログラミングはただものではありません。それもすべてチェンバロ演奏で作品の形式や様式を解読していきます。 ワーナーミュージック・ジャパン取り扱い輸入盤のみ、日本語解説書・帯付き。那須田 務氏による演奏と作品についての書き下ろし解説、このアルバムについてのジャン・ロンドーによる架空小説の日本語訳を掲載。(輸入元情報)【収録情報】● パレストリーナ[c.1525-1594]:第1旋法によるリチェルカーレ● フックス:[1660-1741]:アルペッジョ● ハイドン[1732-1809]:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 XVI:46● クレメンティ[1752-1832]/ロンドー編:パルナッソス山への階梯 Op.44より第45番:アンダンテ・マリンコーニコ ハ短調● ベートーヴェン[1770-1827]/ロンドー編:ピアノまたはオルガンのための前奏曲 第2番 Op.39● ドビュッシー[1862-1918]/ロンドー編:『子供の領分』より『グラドゥス・アド・パルナッスム博士』● ベートーヴェン/ロンドー編:前奏曲 ヘ短調 WoO55● クレメンティ/ロンドー編:パルナッソス山への階梯 Op.44より第14番:アダージョ・ソスティヌート ヘ長調● モーツァルト[1756-1791]:幻想曲 ニ短調 K.397● モーツァルト:ピアノ・ソナタ第16番ハ長調 K.545より第2楽章:アンダンテ● フックス:チャッコーナ ニ短調 K.403● パレストリーナ:第2旋法によるリチェルカーレ ジャン・ロンドー(チェンバロ) 録音時期:2021年10月8-12日 録音場所:スイス、ラ・ショー・ド・フォン、サル・ド・ムジーク 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション) ワーナーミュージック・ジャパン取り扱い輸入盤のみ、日本語解説書・帯付きPowered by HMV