母国ハンガリーへの愛があふれるセーチェーニの歌曲集イムレ・セーチェーニは外交官や大使として世界各国でその任務を果たす傍ら、生涯を通して作曲を続けていました。その豊かな国際経験が作曲にも影響を及ぼしています。このディスクでは聴かれる機会の稀な知られざる歌曲の数々にふれることができます。ハンガリーで生まれ、ウィーンで育ったセーチェーニですが、旅先で注目すべき音楽家たちとの親交を得ました。自らの演奏プログラムにこの外交官の作品を繰り返し取り上げる音楽家たちもいて、その中にはフランツ・リストもいました。セーチェーニはリストがブダペストに音楽院を設立するときに力添えもしています。そしてヨハン・シュトラウスは自身の曲をセーチェーニに献呈しています。 彼の母国ハンガリーへ強い愛情は、歌曲のテキストにハンガリー語のものを用意したことにも表れています。それは当時大変珍しいことでした。また、音楽史のなかでもユニークな、伝統的なハンガリーのステッキフルート「チャカン」に演奏機会を与えたことも注目です。トラック7に収録された『Le Rosier』でソプラノ、ピアノとともに登場します。当盤にはアイヒェンドルフ、ハイネ、ウーラントといったドイツ・ロマン主義の詩人たちの詩による作品や、フランス語、イタリア語の歌曲も含まれています。また、ハンガリー革命の鎮圧後、投獄された友人に献呈したシューバルトの『Der Gefangene(囚人)』も収録。 ヘルムート・ドイチュのピアノ伴奏で、カタリーナ・ルックガーバーとヨッヘン・クプファーがこれらの歌に新たな命を吹き込んでいます。(輸入元情報)【収録情報】セーチェーニ:歌曲集● 6つのロマンス(La cendrillon / Si jetais petit ciseau / Aubade / S'il l'avait su / Maudit printemps / A une femme)● Le rosier● Das Blatt im Buche● Vorbei● Komm, o Nacht● La Bas● Waldeinsamkeit● Nachtgrus● Der Gefangene● Erster Schnee● Ja Winter war's● Die Lerchen● Bolcsodal● Der traumende See● O komm' in mein Schifflein● Il Ritrovo in Mare● Es fallt ein Stern herunter カタリーナ・ルックガーバー(ソプラノ) ヨッヘン・クプファー(バリトン) ペーター・タールハイマー(チャカン) ヘルムート・ドイチュ(ピアノ) 録音時期:2016年12月2-5日 録音場所:ドイツ、Klosterhaus Marienmunster 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション) SACD Hybrid CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUNDPowered by HMV