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ブラームス:交響曲第2番、モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番、他(2CD)ベーム&ベルリン・フィル、ギレリス 1970年ザルツブルク・ライヴ(ステレオ)【ライナーノートより〜ザルツブルク音楽祭でのカール・ベームとエミール・ギレリス】「1970年は、ザルツブルク音楽祭50周年の記念の年で、モーツァルトを中心に据えたプログラムで構成された。Die Wochenpresse 紙のゲルハルト・マイヤーは、カール・ベームとエミール・ギレリスによるモーツァルトのピアノ協奏曲第27番は「予期せぬモーツァルト・フェスティヴァル」に最大の貢献をした、と述べている。「世界最高のモーツァルト弾き」であることが求められたギレリスであったが、その演奏は完璧であった。テンポやフレージングの選択は、細部としても全体としても齟齬がなく、ピアノとオーケストラの掛け合いも絶妙に構成されていた(ギレリスが前面に出て来なかったわけでは決してないが、良い意味で「協奏曲的」であった)。 全体として、伝統的なモーツァルト解釈を尊重しつつも、非常に自然で、それでいて説得力のある演奏だった。Linzer Volksblatt紙は、ギレリスがソロとしての支配的な部分とオーケストラを補う部分を交互に演じることによって、演奏に寄与したと評している。コンサートはモーツァルトの交響曲第28番ハ長調で幕をあけ、続いてピアノ協奏曲が演奏された。後半はブラームスの交響曲第2番が演奏された。ゴットフリート・クラウスは、この演奏によって、ブラームスの交響曲のソノリティと躍動感には、実態としての奥行があることが証明されたと述べている。ブラームスのサウンドは決して美しいだけではなく、独自の厳粛さ、情緒的効果を生む形式上の緊張感、そして最後の音まで緊張感を維持することによってのみ得られる形式上の均整が特徴であることにも言及している。Linzer Volksblatt紙の評論家は冒頭でベルリン・フィルの功績を述べている。研ぎ澄まされたアンサンブルによって、この交響曲の美点が浮き彫りになった。結束力の強い弦楽セクションは耳に心地よいだけではなく、統制のとれたボーイングは目にも鮮やかであった。このコンサートが今年のザルツブルク音楽祭の中でもっとも素晴らしい音楽経験をもたらしてくれたと言える。熟達したベームの指揮ぶりは、一見静かで落ち着いているが、オーケストラから活き活きとしたテーマやメロディーを紡ぎ出し、そして風の中に解き放つようだった。ふたりの偉大な音楽家がそのキャリアの頂点で出会ったのが、このザルツブルク音楽祭でのコンサートだった。この最高峰の音楽イヴェントは、ギレリスが当時最高のモーツァルト・ピアニストであったことを証明している。そしてまた、円熟期のベームはオーケストラを鼓舞し聴衆に感動を与える方法を知り尽くしており、彼らの期待以上の音楽を創造していたことを今に伝えている。」From a note by Helge Grunewald, 2014、訳:堺則恒(TESTAMENT)【収録情報】Disc1● モーツァルト:交響曲第28番ハ長調 K.200 (189k)● モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番変ロ長調 K.595Disc2● ブラームス:交響曲第2番ニ長調 op.73 エミール・ギレリス(ピアノ:協奏曲) ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 カール・ベーム(指揮) 録音時期:1970年8月 録音場所:ザルツブルク音楽祭 録音方式:ステレオ(アナログ/ライヴ)Powered by HMV
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