1991年の出版以降、フランスの各音楽院で多くの教員や学生が信頼を寄せる「アナリーゼ(分析)」に関する手引書の、待望の日本語版。約700語からなる「音楽用語集」も収録。音楽をどのように理解するか、を重視し実際の楽曲を例にしながら手ほどきしてゆく。校正協力として携わっていただいた金澤正剛氏いわく、本書は「音楽史でも、音楽辞典でもなく、音楽作品を分析するにあたって何をすべきかを具体的に示してくれるガイド」である。 第1部では旋律、和声、リズムなど、さまざまなアプローチからの分析例を示す。第2部は「音楽用語集」が、さらに第3部にはアナリーゼに不可欠な、旋法や和声学の基礎や、オーケストラで使われる楽器一覧など12の図表が収められている。日本の読者のために、フランスで長く音楽教育に携わってきた原著者の意向を汲んだきめ細かな注釈も充実し、独学で学ぶ学習者も教科書として使用しやすい作りになっている。第1部 実習第1章 分析の方法 第2章 形式の分析 第3章 主題による分析 第4章 旋律の分析第5章 和声の分析 第6章 対位法的楽曲の分析 第7章 リズムの分析 第8章 楽器法、管弦楽法についての分析 第9章 ダイナミクス(強弱)、アゴーギク、特色についての分析第10章 フィギュラリズム(音型表現法)第2部 図説・音楽用語集 日本語索引 略語表第3部 図表【表1】主要形式 【表2】調性語法の主要和音 【表3】終止形 【表4】旋法と音階 【表5】和声外音 【表6】リズム型 【表7】13世紀のリズム・モード 【表8】13世紀から15世紀初頭の主要リズム【表9】主要舞曲 【表10】オーケストラの楽器【表11】主要声域【表12】音名追補 1様式についての覚え書き 2オーケストラで使われる楽器についての注記