「音楽」は、学校で授業として学び、あるいは、部活で接し、個人的な趣味として接し、何気ない日常の中で意識することなく接し、身の回りにあふれているありふれたものとして存在している。それは世の中を語る際に欠くことのできないキーワードとも言え、音楽のない日常は想像できないだろう。では「音楽」とは何なのか。どうやって「音楽」は生まれ、変遷してきたのか。基礎中の基礎から解説した。本書は、学校の音楽の授業で学ぶことの多いクラシック音楽の理論を基本にして書かれている。クラシック音楽に苦手意識をもつ人は少なくないが、Jポップなどのポピュラー音楽の基礎にあるのも、実はクラシック音楽の理論である。本書では、多種多様な分野の音楽それぞれと共通する基盤をもつクラシック音楽理論をもとに、「音楽とは何か」を追求する。本書で書かれていることは、音楽の学び方であり、音楽の聴き方であるが、これらを参考に、あるいはきっかけとして、いろいろな本を読み、様々な演奏を聴いてみよう。それはひいては自身の音楽活動を継続していく動機となるだろう。■セクション0 「音楽って何だろう?」■セクション1 「音と楽器」のはなし 1.音について 2.音名と階名について 3.和音について 4.声種と声域について 5.楽器について■セクション2 「音楽」のはなし 1.「ミュージック」という言葉について 2.リベラル・アーツとしての音楽について 3.「音楽の力」について 4.音楽と時間について■セクション3 「楽譜」のはなし 1.楽譜について 2.拍子について 3.テンポについて 4.題名について■セクション4 「音楽理論」のはなし 1.反復について 2.変奏について 3.対比について 4.歌詞について■セクション5 「音楽と社会」のはなし 1.ジャンルについて 2.コピーライトについて 3.音楽の仕事について 4.音楽の学習について 5.危機の時代における音楽おわりに■付録 1.楽典 2.関連音楽史年表 3.基礎音楽用語(本書に掲載された用語のみ) 4.今後の勉強のために コラム1.音楽と空間について コラム2.音楽の授業時間数について コラム3.音楽の起源について コラム4.付点音符の意味について コラム5.音楽と文法について コラム6.音楽用語とイタリア語について コラム7.音楽作品のまとまりについて コラム8.コロナ時代の音楽の仕事について