多国籍企業は、現在、相互の激しい競争と自然・社会環境破壊回避・維持のための戦略的対応の最中にある。本書は、このグローバル化進展の過程を、生起する新しい現象の現状分析、企業行動認識のための理論構築、業種・業態別の未来予測という3視点から解明する。本書は、その意味で広く国際ビジネス関連の研究、調査、実践の有効な道標となり得る。元多国籍企業研究会会長、横浜国立大学名誉教授竹田志郎まえがき序章 多国籍企業の過去,現在そして未来【特別寄稿】 変貌する多国籍企業第 I部 今日すでに生じている新しい現象第1章 ミレニアル世代の影響第2章 ESGとSDGsによる経営戦略の変化第3章 多国籍企業における新たな人材オプションとしての「現地採用本国人」の活用 -中国の日系進出企業及び現地採用日本人社員に対する調査からー第4章 EUの研究イノベーション政策の現状とこれから -一般市民を取り込んだオープン・イノベーションー第II部 未来の多国籍企業に関する新たな理論構築第5章 AIと多国籍企業第6章 未来の多国籍企業におけるこれからの「本社」のあり方第7章 知財の無償化と国際ビジネスの業際化第8章 近未来の多国籍企業の組織ーアントレプレナー型共創組織の構築ー第9章 ビジネスモデルの理論的基礎と新しい多国籍企業第10章 多国籍企業とネットワークー地理的空間編成とデジタル空間編成に関連してー第3部 個別の業界や業態に関する未来予測第11章 IT多国籍企業とスピルオーバーースーパースター企業仮説に寄せてー第12章 中国ICT多国籍企業の国際化戦略第13章 ICTによる「越境EC」の進展ー中小企業が多国籍企業になる日ー第14章 産業のオープン化と競争環境の変化に関する一考察ー自動車産業のエレクトロニクス化を通してー第15章 サービスのプロダクト化とタレントマネジメントーコンサルティング業界の事例ーあとがき