森のなかで、こぐまのオリがおかあさんにたずねます。「おかあさんはいつまでぼくのおかあさんなの?」「いつまでもよ」と、おかあさんはこたえます。「いつまでも」がどんな感じなのかわからないオリに、おかあさんは優しく何度も説明します。それは「おおきな きが のびていく かんじ」「ほしの そらが つづくかんじ」と。親子でいることの温かさをかみしめられる幸せいっぱいな絵本。大人と読むなら2才から、一人で読むなら6才から。ことばの旅が、いつしか心の旅になっていく……訳しながら、何度も息子を抱きしめたくなりました。-俵万智