ーだれにでも忘れられないたった一度の「14歳の夏」があるー。中二病を、自分でも自覚している加奈太は、家でも学校でもなにかとイラついてしまう日々を過ごしていた。そんな中、夏休みに、父親の故郷の島で、中2男子限定のキャンプに参加することになる。初対面6人の共同生活は普段の生活とは違うことばかりだった。一方、シングルファザーである父親の征人は、思春期の加奈太の気持ちをうまくつかめずすれ違う日々になやんでいた。加奈太と共にやって来た島では、たちまち30年前の日々に引き戻されてゆく。自分自身の父親を亡くした、あの暑い夏へとー。14歳の息子と、かつて14歳だった父親。だれにでも忘れられないたった一度の「14歳の夏」があるー。<小学校上級から すべての漢字にふりがなつき>