本書は、読者の対象として、少なくともペルシア語の初歩的な作文の能力があり、イランについても一通りの知識は持ち合わせているものとした。それゆえ、手紙に関すること以外の説明は、できる限り簡単にとどめた。手紙は一方的に書くだけでは済まされないから、外国人が余り使いこなせそうもない、かなり硬い表現の例文も取り入れた。また、達筆の手紙に慣れるため、実例もいくつか示した。また、イランで生活する場合も考えて、現地で必要な書類の例も挙げるようにした。巻末に付録として付けた手紙用語小辞典は、半田一郎著『英語手紙の書き方』の和英小辞典を下敷きに作成した。