本書は、第二言語としての韓国語教育のための発音規則を網羅してその階層を詳らかにした上で、韓国国立国語院標準語規定標準発音法及び標準国語大辞典を精査検証し、最適な用例及び例外を提示しつつ、教条的な規範主義ではなく、現実発音を追求する良著である。韓国語を教育する教授者・その教授法を学ぼうとする学生・大学院生・講師志望者必携の書であり、韓国語学習者にとっては発音規則を学ぶための最良の参考書となるだろう。序文日本語版によせて1 子音と母音:文字と発音1. 文字 1.1 子音字母 1.2 母音字母2. 音節 2.1 韓国語教育と音節の関連性 2.2 韓国語の音節の類型3. 音価と音素 3.1 音価の概念 3.2 音素4. 発音 4.1 母音字母の発音 4.2 子音字母の発音:初声位置 4.3 初声位置の子音により発音が変わる母音2 発音規則:表記から発音まで1.表記と発音がかけ離れている韓国語〈コラム2〉 「ㅊ」の発音2.形態素変動規則と発音規則3.規約:本書におけるあらかじめの約束1. 終声規則(末音規則,パッチム規則) 1.1 終声規則の定義 1.2 終声位置についての考察 1.3 「밥[밥]」も終声規則が適用されるのだろうか2. 連音化(終声の初声化) 2.1 連音化の定義 2.2 連音化が適用される様相:単位別3. 連音化と連音化への抵抗 3.1 口蓋音化 3.1.1 口蓋音化1:「ㄷ・ㅌ」の口蓋音化 3.1.2 口蓋音化2:「닫히다・부딪히다」の口蓋音化 3.2 ㅎ脱落 3.2.1 単パッチムからのㅎ脱落 3.2.2 複パッチムからのㅎ脱落:ㅎ脱落後の連音化 3.3 ㄴ添加(ㄴ挿入) 3.3.1 標準発音法におけるㄴ添加と学習者のためのㄴ添加規則 3.3.2 Aのパッチムによるㄴ添加の分類:ㄴ添加1・ㄴ添加2・ㄴ添加3 3.3.3 ㄴ添加の制限性及び随意性 3.3.4 1つの形態素及び畳語におけるㄴ添加 3.3.5 特殊なㄴ添加:Bが接尾辞なのに[ㄴ]が添加される場合 3.3.6 句において起こるㄴ添加 3.3.7 冠形詞形転成語尾とㄴ添加 3.3.8 必然的ポーズとㄴ添加 3.3.9 外来語とㄴ添加 3.3.10 ㄴ添加の教育方案 3.4 切音後の連音化 3.4.1 「切音後の連音化」の定義 3.4.2 「切音後の連音化」とㄴ添加の排他的適用環境 3.4.3 「있다・없다」と「切音後の連音化」規則 3.4.4 終声規則・連音化・「切音後の連音化」4. 濃音化 4.1 濃音化の定義 4.2 3種類の濃音化〈コラム3〉 「압박」の発音表記は[압빡]か[아빡]か〈コラム4〉 濃音化2は制限的で必須的な発音規則である5. 激音化 5.1 激音化の定義 5.2 3種類の激音化〈コラム5〉 激音化2の理論的説明6. 鼻音化 6.1 鼻音化の定義 6.2 3種類の鼻音化7. 流音化 7.1 流音化の定義 7.2 2種類の流音化3 複パッチムの発音規則1. ㄳ複パッチム2. ㄵ複パッチム3. ㄶ複パッチム4. ㄺ複パッチム5. ㄻ複パッチム6. ㄼ複パッチム7. ㄽ複パッチム8. ㄾ複パッチム9. ㄿ複パッチム10. ㅀ複パッチム11. ㅄ複パッチム発音規則総覧訳者あとがき日本語索引韓国語索引用例索引著者・訳者紹介