狼の皮をかぶせられた少年「光」と「影」に別れた未来都市【太陽編】(上)百済国王の一族であるハリマは、唐との戦いに敗れ、顔の皮膚を剥がされ狼の顔を被せられて野に放たれる。医者であるオババに助けられ、命からがらたどりついた倭国で狗族(くぞく)と出会う。彼らは産土神として長く人間を守護してきたが、渡来した仏教による迫害が始まっていた。時々見る悪夢が気にかかっているハリマ。夢で自分は地下組織の殺し屋の少年で……。白村江(はくすきのえ)の戦いから幕を開ける、手塚が最後に著した『火の鳥』である「太陽編」上巻。解題充実の新装版。解説 関川夏央新装版豪華企画:描き下ろしトリビュート・コミック 岡野玲子