──王国(ラキア)軍出兵。
軍神アレス率いる王国軍の突然の来襲。迷宮都市へ進撃する軍勢その数、三万。
迫りくる軍靴の音に、オラリオは──何も変わらなかった。
「せっかくだし、たまにはベル君達には羽を伸ばしてもらうさ」
強過ぎる冒険者達の手によって市壁の外で侵略者達の悲鳴が上がる中、オラリオは平穏な日々を過ごしてゆく。
小人族(パルゥム)の求婚、愛しのボディガード、街娘の秘密、神々への恋唄──そして女神が紡ぐ愛の歌。
神と子供達が送るささやかな日常編!
「ボクはずっと君の側にいるよ、ベル君」
これは、少年が歩み、女神が記す、
── 【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】──