五年前の“栖王市連続殺傷事件”によって大切な幼馴染を失った少年・斎川是太は、放課後の放送室で錯乱した通り魔に襲われる。男の凶刃が友人・九瀬真奈に迫ったその時、是太は怒りのままに叫ぶ。「殺人者なんてー今すぐ死んでしまえッ!」ただ悲痛なだけの弱者の嘆きはしかし現実のものと化し、通り魔は自らの首を刺し貫いてしまう。-『成立した多数決の結果を実現する』能力。人知を超えたその力と共に現れたのは、もう二度と目覚めるはずのなかった幼馴染ー円谷イトカだった。“1月のプリュヴィオーズ”本編の前日譚。これは、もうひとつの“月の石”がもたらす正義のおとぎ話。