序 論 日本幻想──表象と反表象(野田研一) 第1部 幻想の産出ーー他者の発見1 〈日本〉という想像の岸辺──キプリングと明治期の日英工芸デザイン(中川僚子)2 ヴァージニア・ウルフの東方へのまなざしーー「友情のギャラリー」の〈日本幻想〉(窪田憲子)3 若きバーナード・リーチの〈日本像〉--ホイッスラー、ファン・ゴッホ、劉生との関わりを考える(久守和子) 第2部 見いだされる〈日本〉--自己の発見4 幻想としての日本/イギリスーー日英博覧会(1910)と庭園文化をめぐって(木下 卓)5 自然を書く・見るーー世紀転換期における古典文化の再利用と〈日本〉(北川扶生子)6 本土「幻想」の結末ーー山之口貘の「沖縄よどこへ行く」をめぐって(仲程昌徳) 第3部 交錯する日本幻想ーー反表象の力学7 弱さと正義、力と不正義ーー琉球・沖縄、日本、アメリカをめぐる〈幻想〉試論(山里勝己)8 乱反射する日本幻想、オリエンタリズム小論ーー小島信夫の小説を手がかりに(笹田直人)9 フォークナーの見つめた「近代」日本ーー芸者人形とアメリカ南部(竹内理矢) 第4部 日本幻想の遠近法1座談会 二人の父、二つの文化ーー友禅をめぐって (話し手:森口邦彦 聞き手:久守和子、中村邦生、野田研一)2不思議の国のゴリウォグーー日本への眼差し(高田賢一)3〈日本幻想〉の手前で息継ぎをするーー未完の思考として(中村邦生)4はっぴいえんど的日本幻想、もしくは「渚感覚」(野田研一)あとがきに代えてーー「美化の拒否」に抗して(野田研一) 索 引