父と子の愛憎の交錯、宮廷社会における葛藤と反逆──自由を求めて闘いに生きたひとりの芸術家を光源に据えて、18世紀ヨーロッパ社会にくりひろげられたドラマを再現し、人間の深さと社会のダイナミズムを描き出す。文明化の過程をめぐるエリアス社会学の精華。モーツァルトについての社会学的考察 断念と放棄 宮廷社会における市民芸術家 〈自由芸術家〉へのモーツァルトの歩み 職人の芸術と芸術家の芸術 人間のうちなる芸術家 天才となる道 モーツァルトの青春時代──二つの社会のはざまにモーツァルトの反逆──ザルツブルクからウィーンへ 解放の実現──モーツァルトの結婚構想──ドラマとしてのモーツァルトの生涯(覚え書き)メモ二篇 原注 編者あとがき(ミヒャエル・シュレーター) 訳者あとがき