誰でも簡単に楽しめるがゆえに、日々量産されるポピュラー音楽に対する「語り」。でもそこには、多くの人が気づいていない、さまざまな「思い込み」が隠されている。その起源やメカニズムを明らかにする著者の人気講義〈共通教養特講ーポピュラー音楽の知識社会学〉を元に書き下ろした、愉しく読める社会学入門。小中高生のときから親しんできた音楽について知識社会学的に考えることが、いかに愉しいことかを体感できるテキスト。♪序章♪第1章 ロックは社会変革の夢を見るか?--モッズ/ヒッピー比較論?第1章のためのディスクガイドThe Stample Singers『Be Altitude: Respect Yourself』(1972)Howlin’ Wolf『The London Howlin’ Wolf Session』(1971)♪第2章 苦労した人こそホンモノの音楽を創れる?--フォークと文化の価値転換?第2章のためのディスクガイドOdetta『Odetta Sings Folk Songs』(1963)なぎら健壱『街の風になって』(1974)♪第3章 パンクは頭の悪い音楽か?--反知性主義と「声の文化」の可能性?第3章のためのディスクガイドNew York Dolls『Too Much Too Soon』(1974)Friction『Zone Tripper』(1995)♪第4章 電子音楽は「非人間的」か?--まがい物のリアリティ?第4章のためのディスクガイドSerge Gainsbourg『Initial B. B.』(1968)♪第5章 国民的音楽は首都から生まれるか? --マッドチェスター都市論?第5章のためのディスクガイドElectronic『Electronic』Primal Scream『Sonic Flower Groove』(1987)♪第6章 日本のヒップホップとお笑いは似ているか??第6章のためのディスクガイドスチャダラパー『Wild Fancy Alliance』(1993)A Tribe Called Quest『The Low End Theory』(1991)♪第7章 音楽は語るべきではない??第7章のためのディスクガイドMatthew Sweet『Girlfriend』(1991)Beat Happening『Beat Happening』(1985)♪終章 「アンダーグラウンド」は売れない人の集まりか??終章のためのディスクガイドSoul Coughing『Ruvy Vroom』(1994)Mashina『Ladies & Gentlemen』(1989)あとがき折込付録ー登場人物相関図